研究
英国では、What Works in Children’s Social Careの助成を受け、カーディフ大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、タヴィストック・センターによる共同研究が2022年6月に開始されました。この研究の目的は、英国内の幼児・児童サービスにおいて、0歳から8歳までの乳幼児と、その養育者を対象にウォッチ・ミー・プレイ!の支援を提供することがどの程度実現可能であるか、また、この支援をオンラインで提供することが、家族の支援へのつながりやすさの向上に役立つかどうかを明らかにすることです。
研究に際しては、以下の量的尺度を使用しました。(注:日本語版があるものは日本語で表記)
・子どもの強さと困難さアンケート (SDQ)(Goodman, 2001)
・子どもの行動チェックリスト (Achenbach, 1991, 2001)
・バインランド適応行動尺度3 (Sparrow, Cicchetti & Saulnier, 2016)(注:日本語版は2まで)
・Being a Parent (Gibaud-Wallston & Wandersman, 1978)
・PSI育児ストレスインデックスショートフォーム (Abidin, 1990)
・Child-Parent Activity Index (Totsika V, 2015)
・Child-Parent Relationship Scale (Pianta, 1992)
・Mother’s Object Relations Scale-SF (Simkiss, MacCallum, Fan, Oates, Kimani & Stewart-Brown, 2013)
・Mother Object Relations Scale-child (Oates & Gervai, 2005)
・情緒応答性尺度(Biringen et al. , 2014)
研究では、養育者と子どもの20分間の自由遊びのやりとりをビデオ撮影したものを用いています。また、養育者による質的な回答と、インタビュー調査も今後分析します。
このプロジェクトの詳細については、[email protected].までお問い合わせください。
また英国では、7歳未満の発達の遅れが見られる子どもを持つ家族に、ウォッチ・ミー・プレイ!をオンラインで提供し、評価することの実現可能性を検討する研究プロジェクトや、発達障害傾向が見られる幼児に対してウォッチ・ミー・プレイ!を行った際の、養育者や専門家の経験について調べる研究プロジェクト、自閉症スペクトラムや、発達障害のアセスメントへのウォッチ・ミー・プレイ!が寄与するものについて、養育者の経験を探る研究プロジェクトが進行中です。
これらのプロジェクトの詳細については、[email protected]までお問い合わせください。
イタリアでは、ミラノのAIPPI(Associazione Italiana di Psicotherapia Psicoanalitica)トレーニンググループが、ミラノ・カトリカ大学と研究協力関係を結び、ウォッチ・ミー・プレイ!のトレーニングと治療を評価しています。2022年5月、ウォッチ・ミー・プレイ!の理論と実践を探求する共同主催の会議「Tra dire e fare: giocare」がミラノで開催されました。
詳細は[email protected] または [email protected] までお問い合わせください。
日本では、早稲田大学社会的養育研究所が、文部科学省科学研究費助成金及び日本財団の助成を受け、里親家庭や養子縁組家庭、児童養護施設の子どもたちや職員を対象としたウォッチ・ミー・プレイ!の効果研究を行っています。
使用されている尺度は、
・バインランド適応行動尺度 (Sparrow, Cicchetti & Saulnier, 2016)
・Being a Parent (Gibaud-Wallston & Wandersman, 1978)
・PSI育児ストレスインデックスショートフォーム (Abidin, 1990)
・Child-Parent Activity Index (Totsika V, 2015) などです。
2022年に、日本子ども虐待防止学会で研究発表が行われました。
詳細は[email protected]までお問い合わせください。